タイプ別、親のスタイル
では、それぞれのタイプを詳しく見ていきましょう。でも、今の結果に落ち込まないでくださいね。みんな変われます。いつからでも始められます!子供が何歳であっても、遅くはありません!ただ、結果はすぐには出ないかもしれません。時間はかかるかもしれませんが、根気よくチャレンジしてもらえれば、必ず変化は起こります!
支配的なタイプ
このタイプは、ほうびと罰を使って、子供の生活をコントロールするタイプになります。子どもは親から、「いつ、何を、どこで、どのように」するべきかを教えられます。また、「これができたら、おやつを買ってあげる」とか、「これができなかったから、おもちゃは買わないよ」と言う、ほうびに期待して行動し、親の言いなりになっていきます。低年齢の子どもに対しては、こんな感じになりがちですよね。また、昔ながらの子育ては、このような支配的な子育てだったので、自分がこのように育てられた方も多いのではないでしょうか。
よくないところ
ほうびと罰を使うことによって、子どもの行動を精神的にコントロールするので、子どもはそのほうびがないと行動できなくなってしまいます。自分で何かをする勇気、自分の行動に責任を持つという心が育ちません。「~するから、おやつ買って」とか「~してくれないなら、お片付けしない」とか、よくありますよね。また、親にコントロールされてきた子どもは、思春期に入るといっきに反抗期がやってくるので、今から関係を見直しておきたいです。
こうしてみよう
子どもを行動させる目的で、何か子どもが喜ぶ「モノ」を与えたくなるのは、誰にでもあることですが、「モノ」より大切なことは「ほめる」という精神的なほうびです。「これができたら~」はグッとこらえ、行動したことに対して、「~ができて、うれしかったね!」や「よくがんばったね!」と、ほめまくってみませんか?たとえ行動した結果が、失敗に終わっても「残念だったね」と必ず励ましてあげてくださいね。そうすれば、子どもをコントロールするのではなく、子ども自身が自分で考えて行動するのをそっと見守っていけるようになると思います。
放任的なタイプ
このタイプは、子どもが思った通りに子どもにさせるタイプです。子どもがかわいいから、かわいそうだから何でも言うことを聞いてあげるのもこのタイプになります。いいことも、悪いことも含め、子どもがやりたいようにさせるので、子どもは決まり事や、守らないといけないことが理解できず、自分の思った通りに行動します。子どもが高年齢になると、そうさせることも多いですよね。
よくないところ
一見のびのび育っているように見えますが、子どもは安心感や、家族の一員であるという気持ちのよりどころや、他の人と協力しようという気持ちが育ちにくくなります。成長とともに、情緒不安定、わがまま、自己中心的とみられることが多く、大人になった時に、仕事が長続きしないや、親密な人間関係が作れないといった問題が出てくることがあります。
こうしてみよう
思った通りにさせる中にも、家族の決まりや、社会の決まりという、範囲を親が決め、その中で、子どもが思った通りに考えて行動させてみましょう。そこの範囲を超えた時に、親が護ったり、注意することで、自分はちゃんと護られているという意識が育ち、安心して行動することができるようになります。「遊びに行ってもいいけど、6時までに帰ってきてね」という感じで、子どもの行動に対し、あらかじめ自分や家族の決まりを子どもに教えておけばいいのではないでしょうか。
民主的なタイプ
このタイプは、APが目指す「勇気・責任感・協調精神」を育てるタイプです。親はリーダーとして、子どもを尊重し、協力の気持ちを育て、学習を促すことにより、子どもの自立を助けます。子どもの発達や能力に応じて、子どもに「選択」させるので、子どもは自分の行動に対する勇気、責任感、協調性が育ちます。APの講座では、この「勇気・責任感・協調性」を育てていくには、どうすればいいのかを詳しく学ぶことができます。
こうしてみよう
子どもの年齢に応じて、子どもに選択させてみるといいと思います。低年齢であれば、「今日はこれかこれ、どっちがいい?」とか2択から始め、年齢が上がり、行動範囲が広がるとともに選択の幅も広げていくといいと思います。選んだ結果が失敗だったとしても、それも成長していく上での貴重な経験になるはずです。
2択しかない、とかいうと、ヨシタケシンスケさんの絵本「それしかないわけないでしょう」に出てくる女の子に怒られそうですが…。
まとめ
いかがでしたでしょうか。もし、自分の子育てに思い当たるところがあるのなら、今が変われるチャンスです!あ~、ダメだ~、とは思わず、ステキな親子関係を築くために、少しだけ、がんばってみてください。一つだけ心がけてほしいのが、必ず「笑顔」で声かけをしてください。怒った顔やイライラした顔では、全く効果がありません。イラっとしたときには後ろを向いて、一呼吸おいて、笑顔を作って言ってくださいね!
ワタシはついうっかり忘れて、キツイ言葉が先に出ちゃうことがよくあります。まだまだ修行が足りないですよね。でも、意識することで、少しずつ関係性は上向きになっていってるような気がします。ワタシもみなさんも変われるはずです。いつからでも遅くはありません。結果がすぐにでないと、あきらめたくなりますが、少しだけでも思い出して、挑戦してみてくださいね。